正直、在宅介護はキビしくなってきたな・・・
このままじゃ、仕事をやめなきゃ面倒が見れないかも?
介護サービスもある「有料老人ホーム」へ親を入居させたいけど注意しておいた方がいいことはあるかな?
今は介護サービスを利用して、なんとか自立した生活が送れいていても、高齢になれば急に身体の状態が変わるこも。
とくに脳卒中や心筋梗塞などは突然、発症することもあります。
また最近では新型コロナにより肺炎になってしまい、そのまま入院。
高齢の方なら10日も寝たきりになれば、体力も落ちてしまい、歩けなくなって車イスを利用、といったことはめずらしくありません。
残念ながら高齢のご家族が、昔みたいに元気な姿で歩き回ることは考えにくいのが現実です。
このような状況で
親を有料老人ホームに入れるべきか?
多少、ムリしてでも在宅介護を続けるべきか?
とても大きな問題です。
どちらの選択が正しい、といった明確な答えはありませんからね。
もし「在宅介護で最後まで面倒をみる」という方はこのページを閉じていただいてかまいません。
大切な家族の世話に時間を使っていただいた方が有意義です。
しかし、心のどこかで「いずれは入居させたい」と思っている方は参考にしてみてください。
内容を確認していただくことで「入居させるか、在宅介護を続けるか」の判断基準にしていただけたら幸いです。
それではくわしくみていきましょう。
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>>【はじめての有料老人ホーム】入居までの手順を解説【入居?在宅?】
入居までの注意すべきポイント 3つ
もう一度、確認しておくと注意すべきポイントは以下の3つです。
- 家族間で話しあうべきこと(キーパーソンの設定など)
- 毎月支払う費用の考え方
- 入居する家族の希望(優先事項)を確認
まずは一番大事なポイントとなる「家族間で話し合うべきこと」からみていきましょう。
家族間で話しあうべきこと(キーパーソンの設定など)
- キーパーソンの設定
- お金の管理(遺産の問題)
- 親を入居させるのは反対という意見をどうするか?
誰がキーパーソンになるのか?
ご家族の介護を行うことで以下のような問題がでてきます。
- 介護の方針
- お金の管理
- ケアマネジャー、介護職員とのやりとり
トラブルを避けるためにも家族間で「誰が中心になって話を進めるのか」といったことを決めておきましょう。
中心になって動いていただく方を「キーパーソン」と呼びます。
キーパーソンが曖昧になっていると
勝手に施設に入れるとはどういうこと!?
親の金を勝手に使ってないか!?
といったトラブルが発生することも。
事前に話し合って確認しておきましょう。
お金の管理(遺産の問題)
入居施設を利用すれば、毎月の支出も大きくなります。
また長生きすればするほど、貯金を切り崩すことになるので相続する遺産が減ることに。
兄弟姉妹、親戚などで事前に話し合っておかないと前述しましたが
親の金を勝手に使いやがって!
なんてことになりかねません。
手続きや介護の方針とおなじく、キーパーソンを中心にお金を管理するように話し合っておきましょう。
親を入居させるのは反対という意見をどうするか?
勝手に施設に入れるとはどういうことだ!?
親の面倒くらい自分でみたらどうだ?
なかにはこのような「古くさい昭和の考え」を持つ家族、親族もいるかもしれません。
しかしムリをして在宅介護をつづけたら
- 介護離職による経済的損失
- 介護する側の時間的損失
- ストレスから介護心中、介護虐待につながる
といったことも。
面倒をみる家族が犠牲になるだけなので金銭的に可能であれば老人ホームへの入居を検討しましょう。
とくに「男性」については追い込まれると介護虐待、心中に繋がりやすいデータがあります。
毎月支払う費用の考え方
いったい、何歳までいきるのだろう・・・?
これからも寿命がが延び続けることを考えると、介護が必要になったとしても90歳~100歳を寿命として計算しておいた方がよいでしょう。
日本人の平均寿命
男性:81.41歳
女性:87.45歳
詳細は令和元年簡易生命表の概況を参照。
厚生労働省HPより
となっていますが、未来のことわかりません。
持病があるか、もともとの健康状態によって大きく変わるからです。
あるていど長めに予算を立てておくことをオススメします。
毎月の支払いがどのくらいであれば、生活が破綻しないか?
毎月の年金、親の貯蓄をどのくらいのペースで崩していくべきか?
それぞれ家庭の経済状況によって支払える費用もちがいます。
前述しましたが、貯金を切り崩す以上、遺産の問題にも発展することも。
大変ですがシミュレートしておきましょう。
年金が毎月12万円、貯蓄が1000万円だった場合
毎月10万円を貯蓄から崩したら
年金12万円+10万円=22万円
このくらいであれば、月々の費用が15万円~20万円の施設から選ぶとよいでしょう。
このモデルであれば、約8年間は利用できることになりますね。
1000万円÷10万円(毎月の貯蓄の切り崩し)=100ヶ月
100ヶ月÷12=8.3333…
約8年となります。
差額は急な通院や入院など、突然の出費のために備えておきましょう。
ちなみにボクが勤めている関連施設の住宅型老人ホームでは、月々の費用が20万円弱の方が多いですよ。
入居する家族の希望(優先事項)を確認
賃貸マンションを借りる時と同じように、完全に希望通りの施設はないと思っておきましょう。
- そのなかで本人の希望はどういったものか?
- どのくらい介護が必要か?
によって優先すべきポイントも変わってきます。
例えば
- 持病はあるものの症状は薬によってある程度、コントロールできている
- 移動も段差などがなければ、手すりなどを利用して問題なく可能
- 身の回りのこともカンタンなことであれば自分で可能(着替え、整容、トイレなど)
といった方であれば、自由度の高い生活が送れる「サービス付き高齢者住宅」がよいケースも。
もしもこのような方が「寝たきり」あるいは「認知症」の利用者が多い施設に入ったとしてもストレスがたまるだけでしょう。
結果、他の施設に転居なんてことも。
あまりにも希望とかけはなれた施設であれば、入居費用をドブに捨てるようなものです。
他にも
- 入浴は自由にできるか?
- 介護サービスはどのような形で行われるのか?(施設の職員、あるいは訪問介護サービスの利用など)
- 「看取り」を行っているのか?
といったことは、本人の希望はもちろん、家族側も確認しておきましょう。
入居までの手順
- 施設の内容について調べる
- 資料請求をする
- 見学&体験入居
- 契約
- 入居
くわしい内容はコチラのリンクを参考にしてみてください。
高齢者施設を利用することで起きるデメリット
有料老人ホームなどの高齢者施設を利用することで
「顔がみれないから不安・・・」
「他の利用者のウマくやっていけるかな・・・」
といったことも考えられますが、やはり一番はこの記事でもとりあげているように
金銭的な負担が大きい
ことではないでしょうか?
地獄ならぬ「介護の沙汰もカネ次第」ともいえそうです。
デメリットはたしかにありますが、介護する側の肉体的負担、精神的負担を大きく減らしてくれます。
くわえて時間的な余裕も生まれるでしょう。
入居施設などの介護サービスは、利用する本人だけのためではありません。
介護サービスは介護する側の方にとっても大事なサービスとなっています。
親のことだけでなく、自分のことも大事にすることも考えておきましょう。
アナタの人生にとってよりよい選択肢どういったものでしょうか?
介護サービスを受けるには?
介護サービスを利用するには「要介護認定」が必要です。
まずは地域包括支援センターへ相談しましょう。
くわしくはコチラをごらんください。
介護によって仕事をやめないために【知っておきたい3つの制度】
くわしい内容はコチラをごらんください。
ボク自身の在宅介護の経験について
祖母が二人ともボクが生まれた時から身体が弱かったんですよね。
母型の祖母は「肝硬変」
父型の祖母は「すい臓がん」
を患い部屋で寝たきりのイメージしかありません。
父型の祖母は同居していたこともあり、日に日に動けなくなっていく姿を見届けることに。
抗がん剤の副作用で身体が思うように動かせなかったのでしょう。
今から30年ほど前のことなので、介護保険制度もありませんでした。
そんなこともあり「在宅介護」という選択肢のみ。
こんなこといってしまうと不謹慎かもしれませんが、入院してくれている時の方がまちがいなく生活は楽でした。
言葉には出しませんが、中心になって面倒をみていた母は仕事もしながらの介護だったのでかなりキツかったのでは?と思います。
まとめ
お金の問題、本人の希望、今後の方針など
入居施設を利用するまでに様々な問題があります。
ときには遺産相続の問題や反対意見などでストレスになることも。
トラブルを少しでも減らすために「キーパーソン」はしっかりと決めておきましょう。
今回まとめた内容をを参考にしていただければ幸いです。
”入居施設の利用を考えている方へ”
老人ホーム検索サービスがあることをご存知でしょうか?
”無料”で資料請求や見学が可能となっているので参考にしてみてください。
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