【自宅での介護を希望?】介護離職はしたくない【知っておきたい3つの制度】

【自宅での介護を希望?】介護離職はしたくない【知っておきたい3つの制度】

親が自宅での介護を希望していることは多いのではないでしょうか?
実際に内閣府の調査では37.3%、約4割の人が「自宅での介護を希望」となっています。

しかし本音としては

家で一人にするのは心配なんで、施設に入ってほしいんだけどな…
もし自宅での介護となったら職場も遠いし仕事をやめて実家に戻らないといけないかも?

といった方も多いのでは?

親の様子をみかねてアナタが在宅介護を選ぶなら、不本意ながら「介護離職」を決断してしまうことも。

仕事中心だった生活が一変、親の身の回りの世話(食事、風呂、掃除など)をすることになれば、アナタの時間は確実になくなります。

仕事をバリバリやっていた方なら、今までのキャリアも捨てることになりますね。

総務省による2017年の調査結果では、介護や看護を理由に離職した人は「年間9万9千人」と2007年よりも2倍になっている。


もし自宅での介護のために仕事をやめてしまえば、介護の負担だけでなく「収入源がなくなる」という金銭的なストレスが重くのしかかります。

普段、介護の現場にいる立場としても、「介護離職をしてまでの在宅介護」はオススメしません。


そんな「介護離職」を考える前に、知っておきたい「3つの制度」があることをご存知でしょうか?

上手く利用できれば介護離職をすることなく、ある程度の収入を確保することができます。
また重要なポイントとして、これらの制度を利用するなら基本的に職場はアナタの申し出を断れません。

それではみていきましょう。

スポンサーリンク

介護離職をしないために利用できる3つの制度

介護離職をしないために利用できる3つの制度

介護離職をしないために利用できる3つの制度は以下のものになります。

  • 介護休暇
  • 介護休業
  • 介護給付金(介護休業時に雇用保険より支給)

おおまかなイメージとしては

短期の休み→介護休暇
長期の休み→介護休業

また給付金は介護休業時の期間に応じて賃金の67%が支給されます。

介護休暇と介護休業について

まずは似たような制度でもある「介護休暇」と「介護休業」について共通点とそれぞれの特徴をみていきましょう。

介護休暇と介護休業の共通点

  • 雇用されている人が対象(パート、派遣社員でもOK)
  • 事業主は従業員の申請を断れない(介護休業法 第12条より)
  • 原則、賃金なし(職場による)
  • 直接的な介護でなくても利用できる
  • 要介護状態であること
  • 介護が必要な家族との続柄の範囲

雇用されている人が対象

まず大前提として「雇用されていること」が条件になります。
日雇い労働、フリーランスや個人事業主などは利用できません。
(外注や業務委託は対象外)

事業主は従業員の申請を断れない

また事業主は、基本的には従業員の介護休業の申請を断ることはできません。

第 12 条
事業主は、労働者からの介護休業申出があったときは、当該介護休業申出を拒むことができ ない。

厚生労働省HP:育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律より引用

原則、賃金は発生しない

休んでいる間は、収入がないと思っておきましょう。
職場によっては、手当などが出るケースもあるようですが、ごく一部の職場に限られた話です。

ただし介護休業については雇用保険による給付金制度があるので、利用できる方は申請しましょう。
(くわしくはコチラから)

直接的な介護でなくても利用可能(通院の付き添いでもOK)

直接的な介護(食事やトイレへの移動など)だけでなく、介護サービスの手続き、通院の付き添いなどでも利用できます。

介護認定、訪問介護の手続きや入居施設を検討する時などに利用しましょう。

要介護状態とは?

育児・介護休業法に定める「要介護状態」とは、負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態のことをいい、要介護認定を受けていなくても、介護休業の対象となり得ます。

厚生労働省HP:よくあるお問い合わせ(事業主の方へ)より引用

要介護認定を受ける前でも、育児・介護休業法に認められているので安心して利用できますね。

介護休暇、休業が利用できる続柄の範囲

  • 配偶者(事実婚の場合を含む)
  • 父母(養父母を含む)
  • 子(養子を含む)
  • 配偶者の父母
  • 祖父母 ・孫 ・兄弟姉妹(同居かつ扶養)

いとこや叔父、叔母は対象外のようです。
また、祖父母、孫、兄弟姉妹については同居かつ扶養していることが条件となるのでご注意を。

「介護休暇と介護休業」それぞれの特徴

「介護休暇と介護休業」それぞれの特徴

それぞれの特徴についてみていきましょう。

  • 利用できる日数
  • 申請方法
  • 利用できる人
  • 雇用保険による給付金

介護休暇の特徴

利用できる日数

介護が必要な家族1人につき年間5日となります
2人(例:両親ともに介護が必要な場合)いるケースでは10日間の利用ができます

申請方法

職場によりますが、口頭でもOKな職場もあるようです。
このあたりは職場で確認しましょう。

また当日申請したり、半日だけ勤務するなど柔軟な使い方が可能です。

利用できる人

雇用期間が6か月以上となります。
勤めだしたばかりの職場では利用できません。

雇用保険による給付金

介護休暇の場合、給付金の対象にはなりません。
また職場によっては手当を支給されるケースや、有休あつかいとなることもあります。

介護休暇はどんな時に利用するの?

  • 介護が必要な方の急な体調不良
  • 通院の付き添い
  • ケアプランの見直しなどケアマネジャーとの面談
  • 介護保険に関する手続き

当日申請も可能なので、急だけど1日で終わるような用事の時に利用しましょう。

介護休業の内容

利用できる日数

介護が必要な家族1人につき「93日」を3回に分けて利用できます。
おおよそですが、1ヵ月の休みを3回利用できると思っておきましょう。

かりに両親ともに介護が必要なら「180日以上」の利用ができます。

注意点としては、1年間で93日ではないことです。
ここは介護休暇との大きなちがいなので注意しましょう。

申請方法

2週間前に申請する必要があります。
また口頭ではなく書面による申請となります。

介護休暇のように当日申請はできません。

利用できる人

雇用期間が1年以上の人が対象となります。
注意点としては、休業終了後の半年以内に退職予定の場合は利用できません。

あらかじめ退職を考えていた場合は注意が必要です。

雇用保険による給付金

介護休業の場合は、雇用保険より「介護休業給付金」が支給されます。
くわしくは後述します。

介護休業はどんな時に利用するの?

  • 入居できる施設を探す(見学および宿泊)
  • デイサービスなどの介護施設を探す
  • 在宅介護の準備(介護用ベッド、トイレ、リフォームなどの準備や打ち合わせなど)

1日では終わらない用事の時に利用しましょう。

介護休業給付金について

介護休業給付金について

介護休暇、介護休業ともに職場からの給料はありません。

しかし介護休業により長期間の休業となった場合は、雇用保険によって「介護給付金」が支給されます。

介護給付金の支給条件

  • 休業期間中に、8割以上の賃金が支払われていない
  • 勤務日数が休業期間ごとに10日以下

介護給付金の支給額

休業期間中の67%を目安として支払われます。

介護休業給付金の計算式: 休業開始時賃金日額×支給日数×67%

例)

平均月額支給される月額
月収15万円ほどの場合月10万円ほど
月収20万円ほどの場合月13万円ほど
月収30万円ほどの場合月20万円ほど

介護休業給付金の注意点

支給額には上限があります。

令和2年の時点で支給される月額の上限は「335,067円」(厚生労働省HPより)

最大で500,100円×67%=335,067円となりますのでご自身の収入を確認しておきましょう。

申請の手続き 

  1. 介護休業終了後2か月以内に申請
  2. 事業主よりハローワークへ「雇用保険費法顕者休業開始時賃金月額証明書」、「介護給付金申請書」を提出
  3. 支給決定後、1週間ほどで指定口座に振り込まれる

注意点としては、介護休業終了後に申請となるので、休業中は収入がないと思っておきましょう。
また手当などが支給されていたら減額されることもあります。

スポンサーリンク

自宅で親の介護をするなら知っておきたい3つの制度 まとめ

自宅で親の介護をするなら知っておきたい3つの制度 まとめ

✓介護休暇と介護休業の共通点

  • 雇用されている人が対象(パート、派遣社員でもOK)
  • 事業主は従業員の申請を断れない(介護休業法 第12条より)
  • 原則、賃金なし(職場による)
  • 直接的な介護でなくても利用できる
  • 要介護状態であること
  • 介護が必要な家族との続柄の範囲

✓介護休暇と介護休業のちがい

 介護休暇介護休業
利用できる日数 (対象家族1人につき)1年のうちに5日93日
申請方法当日申請できる利用する2週間前に申請
雇用保険による給付金なしあり
利用できる人雇用期間が6か月以雇用期間が1年以上
休業後も半年以上は雇用契約が続く

✔介護給付金のまとめ

  • 休業期間中の67%を目安として支払われる
  • 上限(335,067円)までの支給
  • 介護休業終了後2か月以内に申請

以上、介護離職をしないために知っておきたい3つの制度についてまとめてみました。

普段、介護の現場にいる立場としても、「介護離職をしてまでの在宅介護」はオススメしません。

本文中でもお伝えしたように、これらの制度を利用するなら基本的に職場はアナタの申し出を断れません。

今回の記事が少しでも参考になることを祈ります。

”入居施設の利用を考えている方へ”
老人ホーム検索サービスがあることをご存知でしょうか?
”無料”で資料請求や見学が可能となっているので参考にしてみてください。

以下のサービスを利用すれば、各地域の施設はもちろん、必要な費用や空き状況が確認できますよ。

LIFULL介護
シニアのあんしん相談室
みんなの介護

コメント

タイトルとURLをコピーしました