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『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』から考える鍼灸師の未来予想図

鍼灸師をはじめとするセラピスト業をやっていると、

  • いろいろな知識や技術を学んでも不安…
  • 仕事はしているものの将来の見通しは立たない
  • そもそも鍼灸のニーズはどこにある?

といった問題がでることも。

最近では「鍼灸は衰退産業だ!」なんて意見も耳にします。

ここまでいわれたら、セラピストとして、鍼灸師として”迷い”が生まれますよね?

そこで先日のツイート。

このツイートは『2030年:すべてが加速する世界に備えよ』に書かれていた「医療の未来」のパートをヒントにしたものです。

書籍の内容どおりの未来が実現すれば、鍼灸師にとってはある意味でプラスになるかも?と思ったので、考えをまとめてみたいと思います。

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2030年 すべてが加速する世界に備えよ

書籍の内容としては、今後10年で世界がどのように変化するか?をまとめたものです。
いわば、未来予想図ですね。

書籍の内容
  • 空飛ぶ自動車
  • 買い物、広告、エンタメ、教育の未来
  • 医療の未来
  • 寿命延長の未来
  • 保険、金融、不動産の未来
  • 食料の未来…etc

上記の項目「医療の未来、寿命延長に未来」読んでみて、メンタルヘルスに対応できる鍼灸師の需要が高まると予想しています。

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書籍内の「医療の未来、寿命延長の未来」とは?

臓器移植が発達し「豚→ヒト」への移植が可能

豚の幹細胞から臓器を生成→ヒトへ移植

人と近い性質を持つ豚の臓器を移植、といった話を聞いたことがあると思います。

その技術がさらに進化し、豚の幹細胞から人間用の臓器が生成できる未来がやってくると書かれていました。

「人も豚も犠牲にならない臓器移植方法」ということですね。

テクノロジーの進化により、モバイルヘルスの時代へ

室内やトイレに設置されたスマートセンサー、寝具や衣服についたウェアラブルセンサーにより、体調管理がカンタンにできるようになる未来がやってきます。

スマートウォッチなどで、すでに実感されている方もいるのではないでしょうか?

遺伝情報から最適な情報が手に入る

遺伝情報から体にあった薬、サプリメント、トレーニングなどの情報が手に入る未来がやってくる、と書籍では書かれていました。
また遺伝情報から、移植可能な臓器、薬やワクチンを作れるようになる可能性も。

遺伝情報から原因がわかれば「自己免疫疾患」も治る?

その他、医療が発達した未来

その他にも、AIによるロボット外科手術、3Dプリンターによる臓器作成、軟骨組織の再生技術など…
これらが実現したら、人間は死ななくなるんじゃないか?と思うような内容が書かれています。

ちなみに、軟骨組織の再生については薬を6ヶ月間使用したところ、炎症の症状は軽減し新しい軟骨組織が2ミリ成長していたという結果もでています。

運動器の疾患でもかなりの割合をしめる変形性関節症が、なくなる未来もやってくるでしょう。

2030年でもメンタルヘルスは治せない?

ここまでの内容から気づいた方もいるかもしれませんが「メンタルヘルス」についての記載はありません。

強いていうなら、書籍内ではアルツハイマー型認知症について少し触れていたくらいのもの。

いままで病気といわれていた内科、呼吸器の疾患や運動器の疾患が治る未来はすぐそこまで来ています。

その一方で「メンタルヘルス」については、まだまだ未知の領域といえるのかもしれません。

テクノロジーの進歩により、体の未病は感知できても心の未病はムズかしいということでしょう。

書籍には書かれていない内容ですが、可能性を上げるとしたら電気刺激による症状の軽減といったところでしょうか?

✔参考:

鍼灸×メンタルヘルスに追い風?

メンタルヘルスという未知の領域に対応できるのが、鍼灸師ではないかと予想しています。

じっさいにテレビなどのメディアでも東洋医学が注目されています。

NHKで放送されている「きょうの健康」では、いま注目!東洋医学のチカラ 「鍼灸(しんきゅう)で心と体を整える」として取り上げられていました。

NHKの取材では鍼灸治療により「うつ」が改善したというデータもあったとのこと。

※NHKが参考にしたと思われるイギリスの研究データリサーチ

reuters.com



また、読売テレビでも”世界が注目「鍼灸(しんきゅう)」WHOも推奨する「伝統医学」を徹底解剖!”が放送されていました。

鍼灸をはじめとする東洋医学が、メンタルヘルス改善のカギを握っているのではないでしょうか?

今後の日本はメンタルヘルスが増える

日本では今後、メンタルヘルスは確実に増えるといっても過言ではありません。

  • 5080問題
  • 政治の腐敗
  • コロナ禍による景気の悪化
  • 超高齢化社会に突入する日本
  • 就職氷河期世代が40代、50代で引きこもり…etc

こうしてみると、メンタル崩壊しそうな条件そろいすぎですね…

ちなみにですが2015年の時点でも、日本国民のうち40人に1人はなんらかの精神疾患にかかっているというデータもあります。

参考:公益社団法人 日本精神神経学会

✔余談

日本の入院患者でいちばん多いのは「統合失調症」です。

参考:厚生労働省 平成29年(2017)患者調査の概況

鍼灸×メンタルヘルスに期待できること

  • 医療費の削減
  • 自殺者の減少
  • 生産性の向上(景気の回復?)

医療費の削減

鍼灸はよくもわるくも実費治療。

鍼灸施術は基本的に健康保険を利用できないことから、今後も増えていくであろうメンタルヘルス患者にたいする医療費の削減にひと役買えますね。

また、薬も使用しないことでも医療費の削減につながります。

ある意味、国の財布にも体にもやさしい治療法といえるでしょう。

自殺者の減少

メンタルヘルスの代表格でもある「うつ」

一歩間違えれば、自殺につながるケースもあるのはご存知かと思います。

そのため、ホントにツラくなる前に鍼灸をうけて症状をコントロールすることで、悲しい事件を減らす役割を鍼灸師に求められるかもしれません。

✔参考:警察庁のデータ(厚生労働省ホームページより)

引用:厚生労働省ホームページ

生産性の向上(景気の回復?)

すこしでも心身ともに健康な人が増えれば、日本の生産性も向上するかもしれません。

とはいえ、このあたりはオマケみたいなものですね。

政治も大きくからむテーマなので割愛しておきます。

ライバルは理学療法士?

アメリカの一部地域では、理学療法士が「ドライニードル」として鍼を扱うこともあります。

米国の理学療法士による鍼:ドライニードル | 一般社団法人鍼灸医療普及機構
米国理学療法士協会のdry needling: ドライニードルの定義と鍼との相違点を紹介します。 ドライニードルを理学療...

日本でもひょっとしたら、医師と鍼灸師以外が鍼を使用する時代が来るかもしれません。

日本は、アメリカの後を追うのが好きですからね 笑

とはいえ、ドライニードルはおもに痛みにたいして使うもの。
メンタルヘルスの領域からは、すこし外れているでしょう。

未病と東洋医学がポイントか?

未病の治療=予防医学が、求められる未来が待っているのではないでしょうか?

テクノロジーの進化により体の未病は感知できても、心の未病まで感知するか?といわれたら、カンタンにはいかないでしょう。

また東洋医学の考えをもとにすれば、西洋医学でガチガチに固まった頭を持つドクターやPTとはまったくちがうアプローチが可能です。

とはいえ、NHK「今日の健康」に出演していた伊藤和憲先生が仰っていたように、ホントにつらくなるまえに鍼灸を利用してもらえる流れが理想ですね。

アヤシイ所にチャンスはある

鍼灸にかぎった話ではありません。
仮想通貨なんかは、わかりやすい例ではないでしょうか?

セラピストがメンタルヘルスにかからないように注意!

なにげに、おおい気がします。
まずは、自分を大事にしましょうね。

ポイントは”セロトニン的幸福”です。
くわしい内容は、以下のリンクにまとめているので参考にしてみてください。

≫【鍼灸師は必読?】書評:精神科医がみつけた3つの幸福【幸せの作り方が学べる1冊】

まとめ:2030年には今まで以上に鍼灸の需要が高まる可能性アリ

2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』から読みとれる未来
  • 医療技術の発達によりほとんどの病気が治る可能性アリ
  • いっぽうでメンタルヘルスについては、まだまだ未知の領域
  • 未知の領域だからこそ鍼灸が踏み込める

今後の日本では、メンタルヘルスが確実に増えていくことから、予防のために鍼灸を利用するといった流れが求めれられるのではないでしょうか?

✔追記:

先日、以下のようなツイートをしました。

「スマートグラスで不正請求がわかる」というのは、書籍『2030年:すべてが加速する世界に備えよ』の内容をもとにしたもの。

広告の手段や、エンターテイメントの未来など未来を先取りできる情報が詰め込まれている1冊です。

ボリュームがやや大きいので読むのは大変ですが、未来予想図をネタに患者さんとの話のネタにもなるので一度手に取ってみることをオススメします。

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