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介護の仕事は生産性が低い?
たしかに給料は決して高くないけど、なんだかバカにされている気分だわ・・・
介護サービスがなくなったら悲惨だよ?
こんにちは。
医療現場で約10年勤務、今は大阪のとある介護施設(デイサービス&有料老人ホーム)で機能訓練指導員として勤務(たぶんホワイト)する管理人kennyです。
介護の仕事=低賃金
この部分だけを切り取れば「生産性は低い」といわざる得ないかもしれません。
重労働なワリにあまり報われない仕事でもありますよね。
もうチョット給料よくならないかなー
そこで先日、以下のツイートをしました。
「介護の仕事は生産性が低い」
とある書籍で書かれていた。
確かに直接お金は生み出さないけど、これって視野が狭すぎない?
介護が崩壊すれば「仕事どころじゃないヒト」が出てくる。
仕事ができない=生産活動ができない
なら介護の仕事は間接的に生産活動に関わっているということ。
たしかに介護の仕事は「直接お金を生み出す仕事」とはいえません。
とはいえ、それだけの理由で
「介護の仕事=生産性が低い」と思っているヒトは
視野が狭く短絡的な考え方なヒト
と思ってもらってオッケーです。
参考書籍:日本に殺されず幸せに生きていく方法(著 谷本真由美)
そもそも生産性とは?
生産性(せいさんせい、Productivity)とは、経済学で生産活動に対する生産要素(労働・資本など)の寄与度、あるいは、資源から付加価値を産み出す際の効率の程度のことを指す。
ウィキペディアより引用
ざっくりいうと「労働や資本で、どれだけのお金や価値を生み出せるか?」といった感じです。
生産性が高い=少ない生産要素でお金や価値を生み出す
ということですね。
例としては
ある画期的なシステムによって業務の効率化が促進。
より少ないコスト(経費)で今までどおりの仕事ができるようになった。
売上ー経費=利益
といったことから、売上が同じでも経費が下がれば「利益」は上がるということ。
システムの導入によって「生産性が上がる=お金が生まれる」わけですね。
業務の効率化といえばサイボウズ(cybozu)のCMをFMラジオでよく耳にしますね。
介護の仕事=生産性が低いワケ【3つ】
- 主に高齢者を対象としたサービス
- 大きなお金が動かない
- 効率化がムズかしい
介護の仕事は主に高齢者を対象としたサービス
日本に殺されず幸せに生きていく方法(著 谷本真由美)では
成長産業=お金を生み出す
といったことが書かれていました。
働く人や、これから社会に出る児童に対して国が医療制度や健康診断などのサービスを提供し、健康で仕事に専念できる人が増えれば生産性が上がり・・・
高齢者のためにいくらお金を使っても、その使ったお金が戻ってきたり、大きく増えることはないのです。
医療や介護を「成長産業」というとらえ方は間違っているとの指摘。
たしかに医療や介護を必要とするのは主に高齢者です。
高齢者が元気になって、より良い日常生活を送れたとしても
「お金」は生まれない=生産性がない
極端な見方をすれば
年金や医療保険、介護保険を利用=税金を奪っている
ともいえますね。
「生産性がない」という基準だけでみれば障碍者施設もあてはまるでしょう。
介護の仕事は大きな「お金」が動かない
サービス付き有料老人ホーム(サ高住)では入居一時金が高額になるケース(数千万のところも?)あるようです。
しかし主な収入源は「介護保険」によるものでしょう。
公的な財源から支給される介護保険。
どうしても安く見積もられてしまいます。
直接、お金を生み出す仕事とはいいにくい部分ですね。
加えて施設の運営費(テナント料、備品大)もバカになりません。
なかなか人件費に回せない事業所もあるのでは?
介護職員が低賃金になってしまう原因ともいえますね。
効率化がムズかしい
- 身体介助などは効率化できない業務
- 書類に印鑑、署名といったムダなことをやらなけらばならない
身体介助や食事、入浴介助は利用者1人に対して最低でも職員1人が必要となります。
職員1人で利用者5人の身体介助を・・・
なんてことができるなら、生産性は上がりそうですが不可能でしょう。
介護ロボが本格的に利用できるようになれば変わるかもしれませんね。
あとは「公的なサービス」なので、なにかにつけて利用者の署名や印鑑が必要になります。
【朗報】
2021年より印鑑が必要なくなる可能性があります。
期待しておきましょう。
介護の仕事は間接的に、日本の生産性に貢献している
- 「介護難民」が増えれば「介護離職」も増える
- 「介護離職」をなくすことで日本の生産性を維持できる
「介護難民」が増えれば「介護離職」も増える
介護難民となった親、親族の介護のために
仕事をやめる
仕事量を減らす
といった「介護離職」はこれから増え続けるでしょう。
現在のところ介護施設、介護人材が足りていませんからね。
2020年度で約26万人
2025年度では約38万人の介護職員が不足 と予測されている。
詳細は2025年に向けた介護人材にかかる需給推計(確定値)を参照
厚生労働省HP (https://www.mhlw.go.jp/index.html)
介護事業所、67%が「人手不足」と回答 悪化止まらず ヘルパーは8割超
参照:ケアマネタイムズ
介護離職をしないためできること
こちらのリンクに詳しくまとめているので参考にしてみてください。
「介護離職」をなくすことで日本の生産性を維持できる
介護離職が増える=労働力が失われる→日本の生産性が低下
ということは
介護サービスの充実により「介護離職」が減らせることができれば、「日本の生産性」は維持、少なくともガタ落ちするようなことはないでしょう。
いくらAIの技術が発達してきているとはいえ、まだまだ人間による労働力は必要でしょう。
介護サービスの安定供給により「介護離職」が減る
ということは
介護の仕事は「日本の生産性」に貢献しているといえますね。
まとめ 介護の仕事によって日本が支えられている
以上、介護の仕事は生産性が低い?←無視してオッケーです
についてまとめてみました。
介護という仕事は直接「お金」を生み出す仕事とはいえないので、どうしても世間の評価は低くみられがちなのも事実。
国や事業者が待遇改善を行わないと、介護人材の確保もムズかしい。
いずれ介護崩壊も現実のものとなるでしょう。
介護崩壊した時、日本の生産性はどうなるでしょうか?
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武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト:著者 山口 周
では「パラノとスキゾ:フランスの哲学者 ジル・ドゥルーズ」の章で以下ように書かれていました。
「逃げる」のは「勇気がない」からではありません。逆に「勇気がある」からこそ逃げられるんですよね。
転職は「逃げ」ではありませんよ。
「自ら選択する」という勇気ある行動です。
思考停止でなにも行動を起こせない時、それこそ本当に逃げている時ではないでしょうか?
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