柔道整復師、鍼灸師として独立、開業したい気持ちはあるけど、お金のことを考えないといけないのはイヤだなー
とはいえ、お金ががないと生き残れないのも現実だし・・・
このような悩みをかかえていませんか?
✓読者の想定
独立、開業したいけど、金額設定をどうしていいかわからない人
高単価な自費施術、回数券に抵抗がある人
いざ開業しようと思ったら、つきまとうのが「お金」の問題。
お金がなくなれば、当然ですが経営が成り立ちません。
とはいえ、だれだってお金の問題で失敗したくはないですよね?
結論からいうと、開業して失敗したくなければ「お金に対するマインドブロック」は捨ててください。
お金をいただくことにたいして「心理的なカベ=マインドブロック」があると、ボクみたいにスグに廃業という道を選ぶことになりかねません 笑
なかなか失敗した人の話を聞けることはないので、わりと貴重な内容と思います。
この記事を読むことで独立、開業に対する心理的な負担を少しでも減らすことができるので参考にしてみてください。
✓記事を書いた人
柔道整復師&鍼灸師の免許を所持
2019年に鍼灸整骨院を開業
運よく?コロナの影響が出る前に廃業を選択
【柔整師&鍼灸師】お金に対するマインドブロックにより生じるデメリット
お金に対するマインドブロックがあることで、以下のようなことに苦しみます。
- お金がないと事業は継続できない
- 日々減っていくお金に対しての精神的負担が大きい
- お金を使うことに抵抗がでる
順番にみていきましょう。
【超基本】お金がないと事業は継続できない
そもそもですが、お金がないと事業は必ず破綻します。
栄養をとらなければ人間が死んでしまうのと一緒。
ありがたくお金を受け取りましょう。
日々、減っていくお金に対する精神的負担の大きさ
人間はナニかを得ることよりも、持っているものを失うことの方が、精神的な負担が大きくなります。
手に入れる機会が減少するとき、私たちは自由を失います。そして人は、すでに持っている自由を失うことが、どうにも我慢なりません。
引用元:影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか
いわゆる赤字経営の状態では、資金は減っていくばかり。
かといって、安売りの保険施術では売上が上がる見込みもない。
ココに耐えることができるか?
自分の心に問いかけてみましょう。
苦しいからといって、保険の不正請求はダメですよ!
お金を使うことに抵抗がでる
お金を使うことに対して、人は痛みをともなうといった結果が出ています。
私たちは、なにかの代金を支払うときに精神的苦痛を感じる。これを「出費の痛み」という。お金を手放すことを考えるときに感じる痛みのことだ。神経画像やMRIを用いた研究のおかげで、出費によって身体的苦痛の処理にかかわる脳の部位が実際に刺激されることがわかっている。
引用元:現金払いしない人」がお金を使いすぎる理由 東洋経済オンライン
とはいえ、どこかでお金を使わなければナニも起きません。
日々減っていくお金をみておきながら、どこかでお金を使うのはかなりの勇気がいります。
今自分にとって必要なものがどういったものなのか?
- 機械
- 院内の設備
- 広告宣伝費
- 新しいスタッフ
- 集客にかかわる最新の情報…etc
どこかに投資をしなければ、ナニも変わりません。
じっくり考えてみましょう。
知識や情報への投資がいちばんコスパがよいかと。
ボクがお金に対するマインドブロックをしていた理由
- 安い料金設定に慣れていた
- 時間給の考えから脱却できていなかった
安い料金設定に慣れていた
あらためて振り返ると、保険を利用した安い料金に慣れていたことが大きな原因でした。
あわせて患者側としても「1回500円くらいが当然でしょ?」という方が多い(地域が大阪の場合)
安い料金の感覚に慣れていると、高額なサービス、商品を提供することに抵抗感をもってしまうんですよね…
とはいえ、ハッキリいって自分自身の問題です。
「お金をいただく」ということが、こんなにも負担の大きいモノということを、あらためて思い知らされました。
お金を払う患者側の「痛み」を、勝手に受けとめいたんだと思います 笑
時間給の考えから脱却できていなかった
いわゆる「時給脳」というものですね。
ここも結構、苦しむ人が多いのではないかと思います。
雇われていたら、多少売上が上がらなくても給料(お金)はいただけますからね。
とくに整形外科で勤務していた先生は、ここが大きなカベとなるでしょう。
解決策:お金のことで苦しまないために
- お金を出してもらえる工夫
- 「痛み」を緩和させるキャッシュレス決済
- WIN=WINの関係を築くこと
- 価値提供をしよう(価値は労働によって決まる by アダム・スミス)
お金を出してもらえる工夫
そもそもですが、保険施術の安い料金に慣れているとお金に対する感覚がオカシクなってしまいます。
そんなこともあって、先生によっては60分で3,000円ですらいいただくことに抵抗を覚えることも。
ですので、納得してお金を出していただけるような工夫をしましょう。
- 回数券
- 他にはない自費施術
- サプリなどの販売…etc
ボッタくりじゃなければOKなんですよ。
それよりも、なぜ自分のところに来てくれるのか?
患者さん目線でしっかり考えてみましょう。
お金を出したときの「痛み」を緩和させるキャッシュレス決済
人間はお金を出すときに心に「痛み」を感じます。
『アリエリー教授の「行動経済学」入門-お金篇-』の著者、ダン・アリエリーの分析によれば
私たちは、なにかの代金を支払うときに精神的苦痛を感じる。これを「出費の痛み」という。お金を手放すことを考えるときに感じる痛みのことだ。神経画像やMRIを用いた研究のおかげで、出費によって身体的苦痛の処理にかかわる脳の部位が実際に刺激されることがわかっている。
出費に痛みがあるのだから、苦痛に満ちた出費の決定はやめたほうがいい。なのに私たちは痛みを終わらせる代わりに、痛みを和らげる方法を考案する。クレジットカードや電子マネー、自動引き落としなどだ。これは、症状(痛み)にだけ対処して、病気の原因そのもの(出費)を放置するようなものだ。
『アリエリー教授の「行動経済学」入門-お金篇-』より引用
なので、患者さんから現金で支払いをするときは要注意。
感情に敏感な先生だと、患者さんの「痛み」を感じとることがあります。
わりと精神的に負担がかかるので、キャッシュレス決済できる手段をかならず取り入れましょう。
WIN=WINの関係を築くこと
ビジネスである以上、WIN=WINの関係を築くことが求められます。
どちらかだけがトクをするような形では、いずれ関係は破綻します。
いただけるものは、しっかりといただいておきましょう。
価値提供をしよう(アダム・スミスから学べること)
相場など気にせずに、知識や技術にしっかりとした「価値」をつけましょう。
価値があれば、お金を払ってくれる人はいます。
ありがたいことに、30分程の施術でも1回3000円以上出してくれる人もいました。
オススメはしませんが、受療委任による保険を取り扱う場合はルールに従ってくださいね。
価値は労働によって決まる by アダム・スミス
スミス
『価値』は労働によって決まる
経済学者でもあるダム・スミスの残したことばです。
価値=価格は、消費者の手に届くまでに、どれだけの労力が費やされたかで決まるということですね。
マクドナルドのハンバーガーなら、原価は30円ほどといわれています。
しかし店頭では100円で販売。
差額の70円は人件費や運送費用など「目にみえにくいコスト(労働)」のために支払っているということですね。
柔道整復師、鍼灸師の免許をとるまでにどのくらいの労力を費やしてきたのか?
今まで努力してきた時間や、準備にかけたお金を加味した価格設定にすることをオススメします。
アダム・スミスについての動画はコチラ。
余談:ビジネスは1勝9敗
ユニクロの社長でもある柳井氏の意見でもありますが、ビジネスは「1勝9敗」なんですよね。
ここを受け入れることができないのであれば、開業はやめておくことをオススメします。
経済産業省のデータによると、起業1年後の生存率は約70%、10年後は10%というのがが現実。
なので、開業しても「失敗して当然」くらいの気持ちでのぞみましょう。
お金に対するマインドブロックがあったボクが失敗するのは、必然だったということですね 笑
価格設定のヒント
✔くらしのマーケットにおけるセラピストの相場
セラピストの出張整体の相場は8000円~12,000円です。
まちがっても、そのへんにある「60分3000円」のようなサロンの価格を参考にしたらダメですよ。
登録は無料でできるので、ひとまずチェックしてみてはいかがでしょう?
≫【くらしのマーケット】の出張マッサージ、整体をチェックする
店舗を持たないという選択肢もアリ
今の時代の流れを考えると、店舗を持つことはあまりにもリスクが高いです。
最近の飲食業界では、店舗を持たずUberを利用して利益を出しているケースも。
「開業したい!」という気持ちに水を差すようで申し訳ないのですが、これからの時代は店舗を構える必要はないと考えています。
くわしくは以下のリンクを参考にしてみてください。
自費施術を受けてもらうには?
くわしくは以下のリンクにまとめています。
まとめ
お金に対するマインドブロックにより生じるデメリットは3つ。
- お金がないと事業は継続できない
- 日々減っていくお金に対しての精神的負担が大きい
- お金を使うことに抵抗がでる
セラピスト業はあくまでもビジネス。
おたがいにIWN=WINの関係を築く必要があります。
お金に対するマインドブロックがあれば、いずれ僕と同じ道をたどる未来が待っています。
自分の知識や技術にしっかりとした「価値」をつけて、患者さんに提供していきましょう。
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