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【書評】自分の意見で生きていこう【新しい時代に立ち向かうための1冊】

Amazonより引用

国家資格は取れたし仕事も特に不満はない。とはいえ、独立するか?ずっと雇われたままでいるべきか?で迷っている……

どちらが自分にとっての正解なんだろう?

このような悩みを持っている、あるいは過去に持ったことはありませんか?

そんな方にオススメしたいのが、2022年1月14日に販売されたちきりんさんの書籍

自分の意見で生きていこう――「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ

です。

ちきりんさんが書籍から伝えたいことは、

「世の中の正解のない問題について立ち向かうには、自分の意見を持っておこうね」

といった感じです。

まわりから一目置かれる存在になるためには『自分の意見』を伝える必要がありますからね。

書評といっても、書籍の内容をそのまま書くとただのネタバレなので、気になったポイントを3つあげたいと思います。

✔気になったポイント3つ

  • 意見と反応のちがい
  • 意見に正解はない
  • 自分の意見をいえる人は強い

この3つのポイントを先におさておけば、書籍の内容が頭にスッと入ってくるはず。

Twitterでよくみかける話題にからめて、書籍の内容をすこしのぞいてみたいと思います。

【書評】自分の意見で生きていこう【新しい時代に立ち向かうための1冊】

✔著者情報

Twitterフォロワー35万人越えのインフルエンサーであり社会派ブロガー。最近はVoicyでも発信中。

ポイントその1:意見と反応のちがい→ポジションの有無

『意見』と『反応』のちがいについて、書籍ではつぎのように書かれていました。

発言によって「その人がどこに立って発言しているのか」が明確になっていれば、それは意見だといえるのです。一方、それらしく聞こえても「その人のポジション(立ち位置)がどこなのか、わからない言葉」は、意見ではなく反応にすぎません。

とある話題に対して、

  • 意見=自分のポジションを明確した発言
  • 反応=ポジションが明確になっていない批判や重箱の隅をつつくような発言

Twitterでよくみかける話題を例にしてみましょう。

よくある話題:開業するなら『技術とマーケ』どちらが先?

定期的に意Twitterで見が飛び交いますよね。

勝手に名前を出すと、イメージとしてはつぎのようになります。

(種市先生スイマセン)

当然ながら、どちらの意見が正しいとかはなく、いち個人の意見です。

くわえて、メリットもデメリットも存在します。

カンタンにまとめると、以下のようになります。

○技術を先に学ぶメリット

  • 土台となる部分が強くなる
  • 幅広く対応可能

□デメリット

  • 自分のやるべきことに迷いが出る
  • 自分の得意、顧客の需要がわかりにくい

○マーケを先に学ぶメリット

  • 需要がわかれば必要な技術がイメージしやすい=迷わない

□デメリット

  • 一点集中型になりやすい=幅広く対応できない(とくに開業直後)

メリット、デメリットもふまえて、それぞれの意見がありますよね。

ここでやっかいなのが『反応』です。

意見と反応の具体例

先日、以下のツイートをしました。

>ネット環境がある現代では答えはいうまでもなく後者。

といったように、マーケから学ぶべきだと個人的には考えております。

こういったツイートに対して、

>セラピストやめたやつがナニ言ってんの?
>お前の実力がないだけだろ?
>どちらも大事だし優劣なんかつけるなよ!

というのが『反応』です。

さきほどのツイートの『意見』は「技術とマーケならマーケが先」といったもの。

極端にいえば「YES or NO」の質問なので、ツイートに対する『反応』はただのゴミでしかありません。

とある意見に対してのネガティブな反応の例(書籍より引用)

「本当にそんなうまく進むものでしょうか?」
「詳細まできちんと検討しないと、なんとも言えない気がします」

ネガティブな反応は、やや賢く、知的に、ちょっと考えている風に、聞こえるんです。

書籍で書かれていた面白い視点です。くわえてネット上では、このような『ネガティブな反応が好まれる』とも書かれています。

例:意見『技術とマーケ、どちらが先?』

この意見に対して

  • こういう例外もあるよね?
  • かならずしもウマくいくとはかぎらないでしょ?

など、たしかにそれっぽく反応していますが「どちらが大事?」という意見に対しての『意見』にはなっていませんよね。

こういった人は(自分も含めて)わりとおおいのでは?

意見VS意見:お互いのポジションを明確に

  • ボク:マーケが先、以下、根拠や理由
  • ほかの人:技術が先、以下、根拠や理由

これならお互いの意見&ポジションが明確なので、マトモな話し合いになるということです。

別にどちらが正しいとか、相手を論破するために意見をいうのではなく、自分のポジションを明確にできる『意見』と根拠を持っていればOKかと。

ポイントその2:意見に正解はない→思考が大事

くりかえしになりますが「技術とマーケどちらが先か?」という問いに対して正解はありません。どちらを優先するかは、あくまでも個人の意見です。

書籍では、つぎのように書かれていました。

その人の意見が間違っているのではなく「あなたと意見が異なる」だけです。

そのため、根拠や理由はいわず一方的に、

「技術が先だろ!マーケとか言ってるやつはバカ!」

と否定するのは、意見というよりマウントを取りたいだけの面倒なヤツになりかねません。

人それぞれの意見があって当然ですからね。

ビジネスでも人生でも『正解』のない問題だらけ

20~30年ちかく生きていたら『正解』のない問題を経験してきたはず。

例:正解のない問題

  • 友人関係
  • 進学
  • 就職活動
  • 結婚する or しない
  • 持ち家 vs 賃貸
  • 独立 or 雇われ

置かれている環境や、タイミングによって変わるといったことが書籍では書かれています。

技術とマーケについてもおなじことがいえますよね。『正解』がないので、反論があるのも当然ともいえるでしょう。

日本の教育は正解を求める

書籍では日本の教育について、つぎのように書かれていました。

日本の学校では、算数や理科の法則だけでなく、人生の様々な選択についてまで、あたかも正解があるかのように教えます。

世の中には正解のない問題だらけですが、日本の教育は『正解』を考えるための指導をします。そのため「知識はあるけど思考できない人材がおおい」と書籍では指摘してました。

個人でビジネスをしている先生なら、まわりを見わたすと当てはまる人はいるのでは?

『知識』と『思考力』は別物?

✔書籍で書かれていた正解があるモノの例

  • 算数の問題
  • 歴史上の出来事
  • 医学にかかわるデータ(数字がかかわる客観的なもの)

これらは知識があれば『正解』が導き出せます。なんなら、知識がなくてもググったら『正解』にたどりつけるものも。

✔さきほど例にあげた正解のない問題

  • 友人関係
  • 進学
  • 就職活動
  • 持ち家 vs 賃貸
  • 独立 or 雇われ

このような問題には『意見』は存在するものの『正解』はありません。結果として『成功 or 失敗』があるとのことです。

思考ができないとアヤしい人が近づいてくる

「これが正解の生き方ですよ」等とちかづいてきたら、危ないと思ってください。~「正解があるのだから、自分で考える必要なんてありませんよ」と言っているのです。

ボク自身も『正解』を追い求めるだけで思考ができない人材だったため、開業時代に養分になりかけた経験があります 笑

ポイントその3:自分の意見をいえる人は強い

ここまでの内容からも、自分の意見をいえるということは、

  • ポジションが明確
  • 思考ができる

ともいえますよね。

経営者あるいは上司が、どちらも微妙だったらだれもついていきません 笑

個人でビジネスをやるにしても、おなじことがいえます。

SNSをみれば一目瞭然?

SNSでもフォロワーがおおくなる人、とくにインフルエンサーと呼ばれる人は、自分の意見を発信してポジションを明確にしています。

ときにはグサッと心に突き刺さるモノもありますが、それだけ影響されているともいえるでしょう……

といったことを書くと「フォロワー500人もいないくせに!」なんていわれそうですが、それは『反応』なのでご注意を 笑

意見のいえない人は思考していない

書籍では「自分の意見をいえない人は思考せずに反応するだけ」とが書かれていました。

冒頭の「技術とマーケ」で考えてみましょう。

「技術とマーケなら○○が先!」といった白黒はっきりさせた意見に対して、自分の意見&ポジションをとりたくない(反論されたくない?)ので思考せずに、

>セラピストやめたやつがナニ言ってんの?
>お前の実力がないだけだろ?
>結局、どちらも大事だし優劣なんかつけるなよ!

といった『反応』をします。

意見を言えない=思考をしていない人に人はつかない

セラピスト業(とくに柔整・あはき師)は、クライアントさんの体の状態を把握して、

  • 原因の説明
  • 今後の施術計画
  • 費用の説明

など、自分の意見を明確に伝える必要があります。とくに原因の説明や、今後の治療計画は肝となる部分。ここで自分の『意見』がハッキリいえずに、あいまいな雰囲気をだしてしまうと信用されるわけがありません。

セラピストの説明におきかえると

Aさんの説明
「原因は○○じゃないかなー」
「今後は来たい時に来てくださいね」

Bさんの説明
「原因は○○の可能性が高いですね!」
「今後は1週間に1回を目安に、来月の○日までに変化がなければ、つぎの対策を考えましょう or 返金いたします」
「もしわからないことがあればLINEからのメッセージで対応いたします。あるいはホームページの専用ページに、○○さんに役立つ情報を掲載しておりますのでご確認ください」

どちらが、より具体的な説明(意見)かは一目瞭然ですよね。

もちろん、Bさんの説明が正しいかどうかはわかりません。また、クライアントさんの同意が得られるかもわかりません。

しかし、Aさんの説明よりも内容が具体的なので、クライアントさんの「迷い」はグッと少なくなりますよね。

相手の迷いを少なくできる説明(意見)をいえる人の方が、ついていく人も多くなるでしょう。

意見がいえない人はAIに置き換えられる?

「正解のある問題の正解を探すのはうまいが、正解のない問題に直面すると、自分の意見が決められない人」の価値はどんどん下がっていきます。しかもこの傾向は、AIの進化とともにさらに進んでいきます。

世の中の流れとしても、いままで人間がやっていた仕事が機械によって自動化されるのは時間の問題でしょう。

とはいえ、AIができることは『正解のある問題』の解決です。

セラピスト業や経営、人生に『正解』はない

もともとセラピスト業は、AIに置き換わる仕事とはいえません。いっぽうで、つねに自分(セラピスト)の意見を求められる仕事ともいえます。

なので、ときにはまちがった判断(意見)をすることもありますが、腹をくくってやらないといけない場面も。

そのあたりは、経営や人生もおなじではないでしょうか?

とはいえ、まちがった意見は出したくない

と考えてしまいますが、ドクターでも骨折の見落としはありますからね……

くわえて腰痛ひとつとっても、原因を100%いい当てられる人なんて、Instagramでトンデモ広告を打ち出している自称ゴッドハンド(笑)くらでしょう。

なので、まちがった判断(意見)をしたくなければ『対診依頼』という判断(切り札?)を自信をもって伝えるべきではないでしょうか?

まとめ:仕事や経営、人生に迷いのある人は読むべき1冊

ちきりんさんが書籍から伝えたいことは、

「世の中の正解のない問題について立ち向かうには、自分の意見を持っておこうね」

です。

意見には『正解』も『間違い』もありません。あるのは『個人の意見』であり選択です。

  • 意見と反応のちがいを理解
  • 意見に正解はないので思考すべき
  • 自分の意見をいえる人は強い

をふまえた上で書籍を読めば、内容もグッと理解しやすくなるはず。

仕事や経営方針、人生に迷いのある人は読んでおいて損はしない1冊です。

ここで「いや、オレ(わたし)にはそんなものは必要ない!」というのもひとつの意見。迷いがなければ、それでOKですからね。

まちがっても、

>セラピストやめたやつがナニ言ってんの?

みたいな、しょうもない『反応』だけはしないでくださいね 笑

将来や今後について迷っている人は、手に取ることをオススメします。

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