【注意】柔道整復師の仕事に資格はいらない?→完璧に間違い【柔道整復師が解説】

柔道整復師の仕事に資格はいらない?→完璧に間違い【柔道整復師が解説】

柔道整復師といえば、整骨院でマッサージをしてくれる先生。
こんなイメージをお持ちの方も多いでしょう。

そこで、

「マッサージ」て資格がなくてもできるよね?

だったら自分でもできるかも…?

と考えてしまった方は注意が必要です。

医師をはじめとする医療系の国家資格を持たず他人に施術をすれば、処罰の対象となる可能性があります。

柔道整復師&鍼灸師の資格を持つ筆者が、なるべくカンタンに解説していきますね。

記事を書いた人

柔道整復師&鍼灸師(開業経験あり)
はじめて勤務した職場では、パワハラ&上司の女性スタッフに対するセクハラ行為にあきれてしまい挫折。

✔実際の勤務経験、開業記録を書いた記事はコチラ
≫柔道整復師はやめるべき?希望の職場を3ヶ月でやめた5つの理由【逃げてもOKです】
≫【柔整&鍼灸】開業しても食えない?ボクが廃業した理由を公開【解決策は?】

スポンサーリンク

【注意】柔道整復師の仕事に資格はいらない?その考えキケンです

ざっくりとした結論としては、以下のようになります。

  • ケガの痛みに対する治療がしたい→医師、柔道整復師、鍼灸師など
  • マッサージで人の役に立ちたい→あんまマッサージ指圧師
  • 疲れた人を癒したい→資格なしでOK(エステティシャン、整体師など)

資格を持たずに人の体に対して施術を行った場合、医師法などに触れるため注意が必要です。

それぞれ、くわしく見ていきましょう。

柔道整復師の仕事(業務範囲)

骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷(肉離れなど)に対しての処置が可能です。
(手術はNG)

参考:柔道整復師について – 厚生労働省

ここでいう「処置」とは、整復や固定、その後の治療を指します。

医師、柔道整復師以外の人がケガの処置をすると

医師。柔道整復師以外の人が仕事として処置をすれば罰金50万円となります。

柔道整復の業務は医師と柔道整復師のみに許された独占的業務である。 
違反した者は50万円以下の罰金に処せられる

柔道整復師法第29条


資格を持たない人が、ケガに対して電気治療器などを使用すると罰金の可能性があるので注意が必要です。 
(例外:病院内で医者の指示のもと行う場合はOK)

※肩や腰、膝の痛みなどもふくむ

鍼灸師の場合:痛みに対する治療はOK

鍼灸師の資格を持っていれば、痛みに対する治療として鍼灸施術や電気治療器による施術が可能です。

また一部の症状(※)については、医師の同意により整骨院とおなじように健康保険が利用できます。

※腰痛症、関節リウマチ、五十肩、神経痛、頸腕症候群、頚椎捻挫後遺症、その他、医師が必要と認めたもの。

参考:はり・きゅう、あん摩・マッサージのかかり方

街中でみかけるマッサージは資格が必要?


医師、もしくはあんまマッサージ指圧師の資格を持たずに仕事としてマッサージを行えば、罰金50万円となるので注意が必要です。

第一条 医師以外の者で、あん摩、マツサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業としようとする者は、それぞれ、あん摩マツサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許(以下免許という。)を受けなければならない。 
第十三条の七 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。 
一 第一条の規定に違反して、あん摩、マツサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業とした者

引用元:あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律

仕事ととしてマッサージをしたければ「あんまマッサージ指圧師」の資格取得を目指しましょう。

ちなみに街中でみかける「60分:2,980円」等のリラクゼーション施設で「マッサージしますね」と伝えて施術をすれば罰金の可能性があります。
(実際には行われませんが…)

整骨院で柔道整復師が行うマッサージは、あくまでも治療の一環として一部許されているだけです。

余談:名乗るのはOK

柔道整復師(鍼灸師など)に名称独占はないため、資格を持たない人が「柔道整復師」と名乗っても法的に問題はありません。

あくまでも「業務範囲」が罰金の対象となります。

いっぽうで医師や看護師には名称独占、業務独占があるため、名乗るのも仕事(駐車などの医療行為)をするのも資格がなければ罰則の対象となります。

その他、診療放射線技師は名称独占&業務独占、理学療法士などは名称独占のみ

スポンサーリンク

リラクゼーション=体を癒すことが目的なら資格なしOK

マッサージではなく体を癒すための「リラクゼーション」であれば資格がなくても問題ありません。

ちなみに、街中でみかける施設では「マッサージ」として表記できないため「もみほぐし、タイ式○○」といったワードを使用しています。

整体師は資格がなくても大丈夫?

整体師の仕事も「リラクゼーション」として行えば問題ありません。

ちなみに「整体師」は国家資格ではないため、だれでも今すぐになれます。

この記事を読んでいる方が、明日から整体師と名乗り、整体師として仕事をしても問題ありません。

整体師が腰痛の治療をしているけど?

腰痛、肩の痛み、膝の痛みに対する施術をすれば、治療行為となり医師法や柔道整復師法に触れるため罰金の対象となる可能性があります。

そのため

のような看板を掲げて仕事をすれば、厳密には法的にアウトです。

現状は国の制度が追い付いていない

昭和35年(1960年)に医業類似行為(現在でいうところの整体など)は「体に害がなければ法に問われない」といった判決が最高裁によって出されています。

1 この判決は、医業類似行為業、すなわち、手技、温熱、電気、光線、刺戟等の療術行為業について判示したものであって、あん摩、はり、きゅう及び柔道整復の業に関しては判断していないものであるから、あん摩、はり、きゅう及び柔道整復を無免許で業として行なえば、その事実をもってあん摩師等法第一条及び第十四条第一号の規定により処罰の対象となるものであると解されること。

従って、無免許あん摩師等の取締りの方針は、従来どおりであること。

なお、無届の医業類似行為業者の行なう施術には、医師法違反にわたるおそれのあるものもあるので注意すること。

2 判決は、前項の医業類似行為業について、禁止処罰の対象となるのは、人の健康に害を及ぼす恐れのある業務に限局されると判示し、実際に禁止処罰を行なうには、単に業として人に施術を行なったという事実を認定するだけでなく、その施術が人の健康に害を及ぼす恐れがあることの認定が必要であるとしていること。

引用元:厚生労働省ホームページ


記事を書いているのが2021年なので、いまから60年以上前に出た判決です。
この事例が覆るような判決が出ないかぎり、無資格整体によるトラブルは今後も続くでしょう。

参考記事:格安でも「絶対行ってはいけない施術所」の特徴

2021年8月1日より薬機法が改正され、今まで以上に医療関連については厳しく取り締まられることになりました。
今後は、無資格施術も厳しく制限されるかもしれませんね。

参考:厚生労働省ホームページ|改正薬機法の施行に向けた対応状況について

資格を取らずに仕事をしたいなら賠償責任保険は必須

国家資格を持っていないけど「整体師になりたい」といった方には、賠償責任保険に入っておきましょう。

資格がなくても入れる賠償責任保険なら「 JHA 一般社団法人 日本治療協会 」

JHA 一般社団法人 日本治療協会
一般社団法人日本治療協会(JHA)は、施術の枠や所属する治療院・企業・団体に捉われず、全ての施術家が個人で加入できる「施術家の保護・業界の発展」を目的とする団体です。

✔実際に送られてきた資料

まとめ:

  • ケガの痛みに対する治療がしたい→医師、柔道整復師、鍼灸師など
  • マッサージで人の役に立ちたい→あんまマッサージ指圧師
  • 疲れた人を癒したい→資格なしでOK(エステティシャン、整体師など)

資格を持たずに人の体に対して施術を行った場合、内容によっては医師法などに触れ罰金となるおそれがあります。

目的に応じて、どのような資格が必要なのか?
しっかり確認しておきましょう。

✔実際の勤務経験、開業記録を書いた記事はコチラ
≫柔道整復師はやめるべき?希望の職場を3ヶ月でやめた5つの理由【逃げてもOKです】
≫【柔整&鍼灸】開業しても食えない?ボクが廃業した理由を公開【解決策は?】

コメント